「でも、もしかしたらそれが『運命の出会い』かもしれないよ?」

「ありえない絶対ありえない天地が引っ繰り返ってもない!」


恐ろしいことを言わないでえええええ!


一息で全否定した上、更にぶんぶんと勢い良く首を振って完全拒否。

うわあ、鳥肌立ってる。そんなに嫌なのか、あたし。うん、すごく嫌。思わず自問自答。


そんな全力での拒絶反応に、深見先輩は「でも」と言葉を継いだ。


「運命の出会いって、恋とは限らないからね」

「それは天敵もアリってことデスカ」

「そういうこと」


あっさりとうなずく深見先輩に、あたしはがっくりと肩を落とした。