「死神サマ!」

「久しぶり。後ろからものすごい勢いで駆け抜けていくから、何事かと思ったよ」


そう言って死神サマが笑うから、あたしも思わずつられて笑ってしまった。

何だろ、この安心感。

さっきまでぐるぐるしてたのに、あたしって現金かも。


「死神サマこそ、こんなところでどうしたの」

「僕はここが通学路だから。今、ちょうど学校帰り」


そういえばこの道を真っ直ぐ行くと北高があるんだっけ。

よく見れば周りには北高の制服を着てる人たちの姿がちらほら見える。

ちょうど死神サマの後ろからも二人組の女の子が小走りにやって来るところだった。