その不安は的中した。

今日の放課後、軽音部がいる第二音楽室まで智彦を迎えに行ったら、廊下まで出てきた智彦が軽い感じで言い出した。


「悪いけど、俺もうメイとは付き合えなくなった」


まるで何でもないことみたいに智彦はそんな爆弾を放り投げてきた。

あたし、びっくりよ。衝撃よ。開いた口がふさがらないって、きっとあれのことを言うんだわ。


だって喧嘩したわけじゃないし、何か智彦が気に入らないようなことをしでかした覚えもないし。

何よりちょっと前までラブラブ~とか言ってたよね? 二人で撮ったプリクラにもバッチリくっきり書いてあるんですけど!?


思わず言葉を失ったあたしに気付いているのかいないのか、智彦は苦笑するみたいに少し眉を下げてあたしの顔を覗きこんでくる。


「だからさ、ここで別れてくれない?」


ガツーンって金槌で頭を殴られたみたいだった。