「バイト…か…今昼職だけで精一杯やねんけどな」

申し訳なく小さな声で呟いたあたしの声を、えりなはしぶとく拾った。

『今日だけ!今日だけでいいの。お願い、凜ん-!助けて?』

全く引く気がなさそうな彼女の声色は昔から変わらない。

あたしは細い眉に真っ赤な口紅、片手には煙草、もう片手には缶ビールというような昔ながらのヤンキーを気取っていたタイプだった。

喧嘩とバイクが好きで、ギャルには死んでもならないと誓いを立てていた。