「ほんまも何も、試合したらわかる。

 一目瞭然だ。

 おもしろい試合になるぞ」


「いつやんねん」


「明日でも明後日でも、な、リョウ」


「紅白戦ならいつでもいけます、練習試合の予定もないし」


「ほんなら明日」


 思いつきで言う。


「明日にしようや」


「おまえはせっかちだな」


「ええやろ? リョウの実力見ろいうたんはあんたやで」


「ま、それもそうだけどな」


「決まりな」


「リョウ」


「はい」


「すぐにチーム分けして各自に連絡。

 チームキャプテンは小柴と塩入で。

 響は塩入、おまえは小柴だ」


「わかりました」


 そう言ってリョウは部室に向かって走って行った。

 その足元は当たり前だけどスパイク。

 なんだか変な感じがした。


「おまえはキャプテンの塩入についてうちのチームの癖でもつかんでくれ」


 塩入。

 そういえば練習をまとめてるふうな男が一人いた。


「あれ?」

「そう、人望は厚い。小柴より軽くないって言う意味で」


 それってどないやねん。

 ほんまツッコミどころが多いわ。