オレはそう言って今田夏日を見る。
あいかわらずさわやかやった。
ほんで。
一年にもかかわらず、練習をリードしてる雰囲気。
憎たらしい存在や。
「響くんが夏日くんに?」
「ま、冬に向けて、いろいろとね」
「なるほど」
「練習終わりに会うことになってるんで」
「もうちょっとで終わるからね」
彼女は言う。
オレの本心も知らんと笑う。
きっと、ええ人なんやろな。
オレの本心。
オレはまずカツリョウをつかまえた。
カツリョウなら知ってるはず。
で。
オレに教えるはず。
そう踏んだんや。
今田夏日の連絡先を。