「で、後は連絡事項がなければ終わりになるけど」


 カツリョウはプリントを配ってSHRをさくさくと進めていた。

 と同時に。

 なんとなく時間が余ったから。

 オレは思いつきで手を上げる。


「お前委員やってないだろう?」


「連絡事項があんねん」


「なんだよ」


 ちらりとリョウを見ると不思議そうな顔でオレを見てた。

 よもやオレの続くセリフなど想像もつくまい。



「えーわたくしごとで恐縮ではございますが、わたくしこと響悟流は昨日を持ちまして、木下愛とのお付き合いをごく円満に解消することになりました」



 そこで歓声。

 歓声って言うか、ほんまはなんやろ。

 悲鳴にも似た感じ。


「どうした、なんかあったのか?」


 思わずカツリョウもくらいつくほどの衝撃だったらしい。



「心身ともにきれいになったところで、本日より、今田梨音とお付き合いをさせていただくことになりましたので、みなさん梨音に手を出さないようくれぐれもよろしくおねがいします」



 再び絶叫。

 ま。

 言ったもん勝ちですわ。

 先手必勝。



 これも立派な威嚇やな。