気分は切り替わった。



 いろんな意味で。

 サッカーにおいても。

 恋愛においても。

 オレは区切りをつけた。



 ひとりよがりやったかもしれへん。

 少なくとも愛を傷つけた。

 せやけど。

 あやふやなままやったり、中途半端な恋愛ごっこも続けても意味はない。

 せやから。



 校門で立っていると声をかけられる。

 サッカー部の連中やらクラスのやつやら。

 オレはそれ以上進まず立ち止まって、一方向だけを見ていた。



「響くん」


「おう、おはよう」


「うん、おはよう」



 待ってたんはリョウ。

 オレは結局昨日の愛との結論をリョウには伝えずにいた。

 せやから待ってた。

 待って。

 一番に。

 話したかったんや。