スポーツバッグを斜めがけ。
それはオレの。
もう一つカバンを手に持って。
逆の手で地図を持つ。
カツリョウのやつ、丁寧に地図まで用意しやがって。
オレはよう知らん町を地図を頼りに歩いた。
カツリョウの言うことを素直に聞くのはなんやら腹立たしかったけど、放ってはおけへんと思った。
だから。
これは自分の意思。
カツリョウの指示に従ったわけちゃう。
オレが自分で選んだ。
そういうことや。
住宅街。
似たような家が並んでる。
けど。
なんていうんやろ。
家。
でかくないか?
ガレージとか、車何台入んねん。
どうみても高級住宅地や。
なんやあいつ。
お嬢なんか。