DVDだってみんなで見たらええ。

 みんなで見て。

 それぞれ意見を出し合えばいい。

 そんで、欠点とか実感したらええ。



 そうやろ?



 それやのになんでリョウが一人でやんねん。



 薄暗い部室で。

 青い顔して。

 おかしいやろ?

 まるで一人で責任をおうかのようで。



 責任?



 オレははっとする。



「そうなんか?」


 リョウは身体を揺らした。


「え?」


「おまえ、責任感じてんのか?」


 図星やった。

 リョウはまったくオレを見ない。

 そっぽを向いた。

 強気のリョウが。

 男に負けるつもりのない女が。

 オレの視線から逃げた。


「オレ達が負けたのは、オレ達のせいやぞ?」


 それが正解。


「誰もおまえを責めない。

 けどそれは、おまえを仲間としてないからやない。

 おまえの努力をみんなが知ってるからや。

 そうやろ?

 それやのに、何なん?

 おまえ、一人でなに苦しんでんねん」