「水嶋くん、りいのこと大事に思ってるんじゃないかな?」



「うん…」



「だから、そんなに深く考えなくていいんだよ。」



「…そうだよね、ありがと!」




由美の言う通りだ。




亮太は優しいから、私のこと大事に思ってくれているだけなんだよね


きっと…




そう思いたい。




思いたい…けど、


何で、キスもしてくれないんだろう。




亮太に触れたいよ…。





最近こんなことを考えてしまう自分も不思議で仕方ない。




隣で笑っていられるだけで幸せ。



両想いってだけで幸せ。



手を繋いでいるだけで幸せ。




一つ一つ身に染みる幸せが、


想いが重なっていく度に大きくなる。




もっと、もっと…


もっと……


そうやって欲も出てくる。




これはダメなことなのかな?



仕方ないことなのかな?




大人になるって…こういうことなの?