女性は渋谷の駅前のビルのデッカイポスターを指差した。
一日に見ない日はない
女優さんがそこにはいた。
『少しでも興味があるなら考えてみてくれないかな?!』
そう言って女性は一枚の名刺をあたしに渡して
颯爽と去っていった。
「ただいま~」
『どうだった??』
「うん。なんかスカウト?されたよ」
『スカウト!!!!????』
「…うるさいよ。」
『スカウトってあの?!!芸能界に入れるの??!』
某アイドルグループが好きなお母さんは既に目がハートマークになっている。
…いい年して……。
『ゆず!もちろん入るわよね??!!
とりあえずお父さんに相談してみなさい♪』