部活帰りでへとへとだった。

普段なら寄り道せずに家に帰り、真っ先にお風呂に入って体の疲れを癒す時間だったはずだ。

なのに、今も走り続けている。

それもこれも、3分前にあった不幸のせいなのだ。

私は懸命に走る、カナを助けるために。

カナからいつも貰っていた無償の愛を返すために。