「あの、ちょっと…」


彼のつかむ手がいたい。

「あの?」


「ぐッ!?」

彼が振り向いた瞬間、あたしは、みぞおちをうたれ、気絶してしまった。



その時気付いたんだ。


彼は、“俊”だということに。