その結果、内部分裂と言う最悪な状況を生み出してしまったのだ。


「コウスケは脱退する積もりなのか?」


「二人が辞めるんなら僕も辞めるよ。そんなの当然じゃないか!」


「リョウタを説得してみたのか?」


「駄目だよ。僕等の話なんか一切聞こうともしないんだから!あんなに傲慢な人だとは思わなかったよ!」


タケシは三人がリョウタの元を去って行くのは、もはや時間の問題だと確信した。


また同じ過ちを犯すとは呆れて言葉も浮かばないタケシであった。


「まあ、とにかくそのバンドとセッションするから日程を決めたら連絡してくれよ」


「分かった、伝えておくから。じゃあ、頑張って!」


タケシは複雑な心境を胸に、電話を切った…。