「あ、…あぁ…その事ね…
あんた、今月
誕生日でしょ?
せめてもの プレゼントの
つもりだったんだけど…
あんた、私の事
恨んでるでしょうから
何か買って
送ってあげても どーせ
使ってもらえないだろうからさ…
まぁ、私から
もらったお金なんて
どっちにしろ
イヤだったかな…?」



『え、いや…
あ…ありがと。』


気まずい沈黙が続く…

「エリ…。
悪い方向に
進んじゃダメよ?
あんまり 悪い事
するんじゃないよ?」


『……お母さんには
言われたくないよ』

「ハハ…それもそうね」


『じゃあ…切るね。
お金…ありがと』

「うん…それじゃあ…
…またね」



あんなに憎んで

あんなに恨んでいた
はずなのに……

久々の母の声は
紛れもなく
私との血の繋がりを
証明していた。

私は やっぱり
この人の娘なんだ…。

母の声を聞き

少しだけ

ムネが暖かくなった・・・