北乃家を出ていった後やはり北島が言ってきた。 


「古賀さんどうしちゃったんですか?あんな事を訊いて」

「あんな事?何か悪い事でも訊いたか」  

「当たり前でしょう。彼は最愛の娘さんが殺されてしまって奥さんも亡くなってるんですよ」


「それがどうかしたのか?」


「まるで父親に何か疑問を持ってるようだ」


「ああ、そうだよ」


「何故ですか…」 


「父親だからさ」


「どういう事ですか」


私は一枚の写真をとりだした。そしてその写真を北島にみせた。するとその写真をみた北島は目を丸くしたのだ。


「これは…3日前から行方不明の……」


「そうだよ、昨日からこの子の捜索願いが出されただろ。名前は木村安子だ。この子は殺された北乃芽衣と同じクラスだ」


「でも、この子とあの子の父親とどういう関係が」 
「噂では殺された娘さんはこの写真の子と随分仲が良かったらしいな。何かあったんじゃないかと思って」