クラスも一緒、ましてや、まだまだ始まったばかりの高校生活。
そう考えると、やっぱり頭が煮詰まってしまいそうになる。
ひとまずは安心できたが、まだまだ序の口に違いないだろうし。
告白かあ……。
したことねえし。
本当は、今にも気持ちは溢れ出しそうで、すぐにでも吐き出してしまいたいぐらい。
でも、こんな立て続けになんてどうかとも思う。
それにぶっちゃけ、自信なんてさらさらないんだ。
何度目かの溜め息を吐き出しそうになった時、ふと宗太が声を上げた。
「あ…そいや〜…るぅお兄さん…は……?」
「ん?………うあぁぁ!!!!やっべ忘れてた!!!!」
全身の血が、一気に引いていく。
あまりの衝撃に、半ばパニックになりそうだ。
やべーやべー!!
連絡すんの忘れてた!!ってか絶対もう来てるよな!?
マジ殺されるっ……。
「あはは。るぅちょー焦ってる」
「焦るわ!!マジやべーんだってあの兄貴!!」
笑うももにすら、内心八つ当たりしたくなる。
てゆーか、してる。
荷物をまとめ、ガタガタと椅子から立ち上がると、周りも揃って立ち上がる。
ひとまず気にしないまま携帯を取り出し、慶兄の番号を呼び出すと、耳に携帯を押し当てて慌てて教室を飛び出した。
「……あ!!もしもし慶兄!?」
俺の廊下を駆け抜ける足音に混ざる、数人の足音と笑い声。
まさかとは思ったが、今は気にしていられない。
携帯の向こうから聞こえてきた慶兄の声が、あまりにもにこやかだったせいで、俺の焦りに拍車がかかった。