放課後の掃除当番を、平気な顔でサボり、足早に学校を後にした。 

掃除当番の事について、誰も僕に注意なんてしない。 
ただ単に話しかけたくないのか、それとも注意したって無駄だと分かっているのか。 


そんな事を考えながら、いつもの帰り道を歩いていく。 


でも… 
僕が真っ直ぐに家に帰る訳がない。 

毎日、帰り道の途中にある古本屋に寄る。 
ここの古本屋は、僕の大好きなミステリー小説やホラー小説ばかり取り揃えている。 


「いらっしゃい。」
奥から、店主のじいさんが少したいそげに出てきた。 
僕を見ると、ニコッと笑って椅子に座った。