箱を開けると、そこには私の誕生石のルビーのピアスが入っていた。
大人の女性を感じさせるような、落ち着きのある赤い色。
「綺麗……」
ピアスに見惚れていると、自然と言葉が零れていた。
「気に入ってくれた?」
「うん、すご~くね。
けど、まだ私子供っぽいから……」
「似合うよ。
それに、これからもっと似合う女性になっていくと思うよ。
俺はそれを見届けていくからね」
優しい微笑みで言うおまわりさんの言葉に、私の心臓が大きく波打った。
おまわりさん、それって……
ずっと傍にいてくれるって言ってくれてるんだよね?
おまわりさんの言葉が、心の奥まで浸透していく。
「その頃には名前で呼べるようになってるといいな」
笑顔で話すおまわりさんが、どんどん歪んで見えてきた。
嬉しすぎて、涙がこみ上げてきちゃったよ……。