おまわりさんの唇が近づいてくる……
そう思っていたのに、私の目の前に近づいてきたのは、おまわりさんの手の中にある小さな箱だった。
「え……?」
赤い顔で目を丸くした私に、おまわりさんが優しく微笑んだ。
「一日遅れだけど、誕生日プレゼント」
おまわりさん、いつの間に用意してくれてたの……?
「ありがとう……」
驚きと喜びを感じながら、私は小さな箱を受け取った。
「開けてもいい?」
「うん……」
私は少し照れながら頷いたおまわりさんに微笑んだ。
少し不安げなおまわりさんの顔から、一生懸命選んでくれたプレゼントなんだって感じる。
まだ箱を開けてないのに、私はもう喜びでいっぱいになっていた。