新幹線を降りて電車に乗り換えた。
ここから1時間はある。
どんどん見慣れた光景が
戻ってくる感覚は変な感じだ。
戻ってきたのに、
何だか変な感じがあるのは
きっと『地元』っていう感覚が
薄れたからだと思う。
たぶん今までの疲れだと思う。
電車に揺られてうとうとしてたら
寝てしまって、
起きたのは降りる駅の2つ前だった。
急いで返信した。
この2つの駅の感覚は狭いから。
それと急いで母さんにも電話。
久しぶり聞いたのに
久しぶりって感じがしないのは
聞きなれてるのと、
きっと美緒おばちゃんがいたからだ。
久しぶりに戻った家は
本当に懐かしかった。
戻ったのは6時過ぎてて疲れた。
気付いたらメールの返信があった。
篠岡からだった。
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日時:20xx/02/25 15:16
From:篠岡証治
Subject:Re:Re:Re:
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俺も言いたい事がいっぱいあん
だ。
卒業式んとき、話そう。
あの1打席もしような。
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1打席勝負…。
明日は調整だ。
今日も投げ込んだし明日は調整日だ。
ゆっくり休んで明日に備えよう。
篠岡との勝負。
その1打席で今後が決まると思うんだ。
だから、絶対に手を抜かない。
俺は篠岡に勝たないといけないんだ。
勝ちたいんだ、篠岡に…。
そのためにって言っていけど…。
大学に行ったんだ。
誰も知り合いのいない、
俺よりも強い奴等ばっかりの東京に…。
俺は篠岡に勝ちたいんだ。