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│2回 表│
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「4番 セカンド 久篠(クジョウ)」

まずは見よう。

和田さん、制球力いいし、苦手な投手だし。



悠は変化球主体、


次の葉は変化球から入って

甘いストレートを打った。


和也は変化球ばかりだった。

和也変化球苦手意識あるもんな。

新谷さんに上手く使われたな。



………って考えていいのかな…;;



和田さんの球筋、

いろいろ試してるんだろうな。



でも仮に、

和也の時の配球が『変化球が苦手だから』

だったなら俺は内に球が来るはず。




初球は内角高めのストレート。

ボールで体すれすれだ。


次の球は振ってみよう。

そぅ思っていた球は真ん中低め。

絶好球だ。



―――バンッ

「ストライク」


なのに打てない。



ヤバい。

目ぇ切んの早過ぎた…。
目を切る:打球、投球に対して目を放す事。



たぶん変化球だ。

バットに擦った感覚も無かったから。

フォーク……?





俺にもフォーク使ってきた…。

次なんだ?

逃げる球はフォークだけ。



「―――ッッ!!」

「スイング」


スイング取られた!!

何だよ今の球。

外角高めなんていつもなら振らねぇよ。

ましてやさっきの玉の次には。


ヤバい考えすぎだ。



けっきょく、


「ストライク!!バッターアウト!!」


次は2球目と同じところに来て

フォークは無い。


って分かっていたのに残像が消えてなくて

中途半端なスイングをして三振。


いつもの俺じゃないバッティングだった。

何となく高宮の気持ちが分かったかも。