「大地、
このまま………
俺を信じて投げてくれるか…?」
「……あぁ」
顔は見れなかったけど、
汗と一緒に涙を拭いて
睨むみたいに瀬田を見た。
「信じる。
信之介も高宮も新谷も馬場も、
三振とれたのは
瀬田のリードがあったからだからな」
「―――…だから、
そんな顔されるとすんげぇ不安。
あと2死、
声出してスッパリ取るぞ」
「あぁ!!」
今の瀬田は
不安定だ。
支えるのは
俺だ。
「ワンナウト!!
外野4つ!! ホーム優先!!
ファースト サード!! スクイズあるぞ!!」
(4つ:本塁の事
1つ→1塁 2つ→2塁 3つ→3塁)
(スクイズ:無死または1死の場合
打者がバントをし犠牲になり
得点する事)
「ワンナウトー!!」
「ピッチ打たせろー!!」
「セカンド来い!!」
「打たせろ!!」
「レフト来ぉーい!!!!」
今まで以上に
頼もしいって思った。
「バック頼むぞ!!」
そぅ言うと返事が来る。
やっぱ投手は好きだ。
楽しい。
短く息を吐いて
ホームを見た。