っくそ!!
やられた!!
芝居かよ…っ!!
変化球待ちかと思ってたのに
最後の最後で直球ぶっ飛ばしやがったッッ!!
最終回の攻撃でビハインド、
しかももぅ1アウトだ。
そんな事してる回じゃねぇだろッッ!!!!
「悪ぃ大地!!」
「おぉ!!」
大地は―――…
大丈夫だな…。
最終回だ。
こんな所で諦めんなよ。
まだ勝ってんだ。
俺だって勝ちてぇよ…。
このまま0点で抑えて勝つんだ。
でも―――…
「7番 キャッチャー 新谷さん」
次の打者は新谷…。
ぶっちゃけ、こいつには負けてんだよ。
配球とかも、
時々コイツ何考えてるんだって…
捕手なのにそぅ思うんだよ。
コイツの配球が読めないのって、
悔しい。
そんで俺の配球が読まれるのは、
もっと悔しいんだ。
勝ちてぇ…。
勝ちてぇなぁ…。
「瀬田ぁー」
「…っ!! 悪ぃ!!」
大地がチョイチョイと手招きをする。
「??」
「タイム」
「何だよ…。」
「瀬田、考えすぎだって」
「は?」
「ここ、眉間に皺よりすぎ(笑)」
「………。」
「そんなに考えんなよ。
複雑に考えるからそんな皺寄せてんだよ。
もっとシンプルに考えろ、シンプルに!!
俺にはお前の配球全然わかんねぇから!!」
「……大地…。
配球の意味は分かっててくれ」
「っ;; わかったよ努力する;;」
「おぅ!! いい球頼むぞ」
「おぅ!!」