「だよなぁ。
俺あいつ苦手。」
しんちゃんは苦笑い。
「エネゴリのこと苦手じゃない人なんているかなぁ?」
「それもそうだな。」
2人で笑いながらしんちゃんの家に向かう。
しんちゃんの家は学校からとても近い。
ここの交差点を曲がって。
ほら、もう着いた。
ガチャっとしんちゃんが扉を開けて、「どうぞ」と一言呟いた。
「お邪魔します。」
この時間は誰もいないって分かってるけど、一応礼儀っていうやつだ。
「俺の部屋行ってて。
俺飲み物持ってくからさ。」
コクンと頷き、部屋に行く。
ーガチャ
…良い匂い。
しんちゃんの香り。
あたしの大好きな香り。
しんちゃんの部屋は好き。
しんちゃんに包まれてる気分になるから。