「わからないか?
夜道を女が1人で歩く。
無防備過ぎるだろう?
これでは『犯して!』
そう言ってるのと同じだ。
少し考えたらわかるだろう?
自分が危険な行動をしたと。
君にも非はある。
なのに、君は私は悪くない。
そう思ってるような、
澄ました顔でいる。
それは、ただの悲劇のヒロインごっこだろ?」
否定は出来なかった。
私にも非はある。
その通りだ。
でも、この場では嘘でもいいから、
「君は悪くない。」
そう言われたかった。
「同情してもらいたかった。
そんな顔してるね。」
男はクスッと笑う。
見透かされてる。