「全くその通りだよ。それに、君の勉強方法って効率が悪すぎて私の勉強に悪影響」


こ、この女、本気で殴ってやろうか?


溜め息まで吐かれたら俺、マジで落ち込むんですけどッ!? ってか、本気で泣いていいですかッ!?


勇気を出して赤坂に反抗的な態度になっても本人に、全く利いてないんじゃ話しにならないじゃん!!


「じゃ、じゃあ、効率のいい方法っての? 教えてよ!」


「やだ、面倒臭い」


「……あのさ、赤坂。俺たちさ付き合ってんだよな? 赤坂の好きな事に付き合ってるんだから、今度は俺に付き合えよ」


「………どうして?」


化学公式を書こうとしてたのか手をピタリと止めて、ようやく俺の方を見た。けど、一瞬だけ目を丸めていたけど、また無表情になった。


「ど、どうしてって…」


そう切替えされるとは思ってもみなかった俺は、息をツマらせて驚いた。


どうしてって、普通だったら自分が付き合ったらお返しに相手に付き合ってもらうんじゃねぇの?


「どうしてって、君が勝手に勉強してるんでしょ? それにたいして私が何で君に付き合わなきゃいけないの?」


何でもない顔をして言う赤坂の言葉に俺は唖然として言葉を失った。


こいつは、相手を自分のペースに引き込むのが得意なんだ…。そう納得するしかない俺。