でも、この二人の関係がいつから始まって、いつ終わったのか…はたまたまだ続いているのかが分からない。
それが頭の片隅にちらつく。俺って、こんな女々しいヤツだったか?
小さく体を震わす赤坂はどこか違う人間に見えた。
しかも、赤坂は妻ちゃんの事が本気で好き…なんだよな…。なのに俺と付き合うメリットが分からない。
妻ちゃんが遊びで赤坂と付き合っているようなヤツとは思えないし、むしろ大事にしてるけど恋人を大事にしてるとはまた違う。
けど、二人がエッチをしてるようにも思える。
「……赤坂?」
赤坂と妻ちゃんの事を考えていたら、静かになった事に気付いて見下ろして見れば…。
「……寝てるし…」
規則正しく呼吸をする赤坂に俺は思わず頬が緩んでしまう。
癖っ毛なのか、髪の毛が柔らかく短いけど全体的にクルクルになっている。その髪を指に絡ませて、俺は赤坂が起きるまで飽きる事なく遊んでいた。
正直、赤坂と妻ちゃんの仲を聞くのが…心臓バクバクモノだと思う。ヘタしたら、ナラクに突き落とされるかも。
あ、俺、ナラクってどう漢字で書くのか知らね。
※ナラクは奈落。