…だりーな。 俺はそんな事を思いながら、目の前にある鏡を見た。 ―――ストライプ柄のYシャツを着て、ネクタイをしっかりとしめている自分がいる。 柄にもなく真面目な着こなしをしている俺は、はっきり言って気持ちが悪い。 こんな事になったのも、すべてあいつのせいだ。 「準備は出来ましたか?社長」 「ああ、佐倉」 俺の秘書・佐倉はムカつくくらいの笑顔を顔に貼り付けている。 今日こんな事になってるのは、紛れもなくこの佐倉のせい。 そう、にっくき佐倉のせいなんだ。 .