次の日


〜♪〜♪

また、携帯の着信が鳴る。

相手はママ。

「…はい。」

「紗李歌〜っ♪久しぶり!病気大丈夫?ママ、心配してるのよ↓↓」


「うん…大丈夫。お見舞い、来てくれるの?」


しーんと静まり帰った室内。
あたしは、少し戸惑いながらも小さな勇気を持って、希望を持って聞いてみた。

「……めんね。」


「…え?」


「…ごめんね。ママ、まだまだ帰れないの。」


「ねぇ、ママはあたしのこと嫌いなの?…パパもあたしのこと嫌いなの?」


「いいえ?そんなことないわ。ママもパパも紗李歌のことが大好きよ?紗李歌が宝物なのよ?」


「じゃあ、何で?何でお見舞いに来てくれないの?」

「そ、それは仕事が忙しいから。」


「大好きなら、何で?宝物なら、何で?パパも、ママも矛盾してるよぉっ!!」

泣きそうになりながらも、必死で言葉をつむいでいく。


「もぉ、いいよっ!」


とうとう、大粒の涙がこぼれた。
目からとめどなく溢れてくる。


「ごめんね、紗李歌がパパとママのことそぅ思うのも無理ないわね。でも、忘れないで?あなたのこと大好きだから。」