「…俺も、好きなやつ居るよ。」


ボソッと雄也が呟いた。


「えっ!!??」


そっか…いるんだ。
そりゃぁ、いるよね。
雄也、カッコイイし優しいし。
中学生だもん。
青春真っ盛りだもん。
あたしなんか、相手にされないね。


「紗李歌」


急に名前を呼ばれた。


明らかに動揺するあたし。

「え…な、何?」


「俺の好きなやつ。お前だよ、紗李歌。」