「えっ、男の子!?なら、なんであんな格好?」

トヲルは驚きながら、コウヅキの斜向かいに座る。

「あれは、あのマダムの『趣味』なのさ」

(趣味って…)

トヲルには理解しがたかった。

「じゃあ、あの子達って一体、何処の子供達なの?他人の、しかも男の子にあんな格好をさせるなんて」

「あれは」

コウヅキは、ふんぞり返って少し間を置き、天を仰ぎ見ると、

「あいつらは、あのマダムに買われてきたんだ」

「買われ…え?」

「いわゆる、『人身売買』ってやつだな」

別名『奴隷売買』とも言うことを、トヲルでも知ってはいたのだが。

「そんな、あんな小さな子供達を?」