ある休日、いつものように私、笹森由依は彼氏である山本大輔の家にいた。
お互い同じ部屋に居ながらに別々のことをしている。

大輔は私に背を向けてもう何度も読んでるはずの、くだらないギャグ漫画を読んでいる。たまに“クククッ”っと笑ったりして。


こんななんともない時間が心地良かったりする。


私はというと面白くもなんともないテレビを観ながら、ある一つのことを考えていた。


今なら言えそうな気がする。
そのつもりで来たんだし、いつも言えずにいたから今日こそは…
あの言葉を…