再び車に乗り込むと旅館を目指した。 方向オンチの私は前もって、旅館の場所は電話で聞いておいたつもりだった。 しかし… やっぱり知らない土地というのはスムーズに走れないものだ。 いや、私が運転しているわけじゃないけど。 『この辺りだよね〜?』 「そのはずなんだけど… あっ!…あれじゃない?」 『あれか?』 「そうみたい!良かった!見つからなかったら聞いた意味ないよね〜?」