あれから、幸恵は彼の話をしない。私もしない。


簡単には触れちゃいけない気がした。


時間が経てば、話す時がくるかもしれない。


その頃には、今よりもきっと悲しみは色褪せてるに違いない。


幸恵も同じ気持ちなんじゃないかって思っていた。





ちょうど忘年会シーズンだから、職場でもいつ頃やろうかなどと話題になった。


幸恵は行くのかな?


一緒に行こうって誘ったら、意外にも行くと言っていた。


少しホッとした。


頑張って仕事しているんだものね!


周りのみんなが知らない分、
私が力になってあげたい。