「その花束、帰ったら花瓶に飾ろうね。」


龍矢の手には、クラスの子にもらった花束。


「ああ。」


みんなが帰ったあと。


二人で学校の中を歩いた。


思い出がいっぱい詰まった学校。


今日でお別れだね。


でも、悲しくないよ。


屋上まで出てきた。


「いっぱい思い出できたね。」


「ああ。」


「龍矢、先生お疲れ様。それから、これからもよろしくお願いします。」


「一生、離さないから。」


キス。


暖かい春の日差しが、近づいてます。