「ただいま。」


いつもなら、おかえりって美和が飛び出して来るのに。


今日は来ない。


今、午後3時半。


明日から新学期だから、早めに家に帰って来た。


「美和のやつ、どっか行ったのか?」


着替えをしていると、どこかから気持ちいい風。


ベランダに行く窓が、開いてた。


「まさか!?」


ベランダに顔を出すと。


やっぱり。


「美和、お前・・・」


ベンチに横になって、気持ち良さそうに眠ってる美和の姿。


たぶんさっきまで、日が当ってたんだろう。


でも今は、身体半分が日陰。