家に帰って、ベットにもぐりこんだ。


寝てしまおう。


寝たら、龍矢の顔。


見なくてすむ。


寝室のドアを開けると、電気ひとつついていなかった。


「美和?」


いないのか?


「龍矢様、お食事のご用意ができました。」


「ああ。美和は?」


「いらっしゃいませんか?帰ったきり、寝室から出てきませんので。」


「そうか。わかった。」


ベットの中か?


ベットサイドにある、小さい明りをつける。


そこには、美和に贈った時計が置いてあった。


「止まってる?」