「ちょっと、どこ行くのよ。」


「さっきの続き。」


「続き?」


「ケーキ、まだ残ってるだろ?」


「もーいいよー」


あんな恥ずかしいこと、一生やらないんだから。


ねぇ、龍矢。


どうして私だったか、わからないって言ったよね?


もしかしたら、それがほんとの恋かもしれないね。


人を好きになるって、理由がないのかもしれない。


私は・・・あなたに触れて、触れられて。


だから、好きになったかもしれないけど。


ほんとは。


もっと、心の奥深く。


そんなところで、あなたを好きになったのかもしれない。