結局、2日由衣の家に泊まらせてもらった。


朝、学校に行く。


いつものように、龍矢が教室に入って来る。


近くて遠い。


先生と生徒って。


ほんとは、触れられるほど近くて。


実際、届かない距離なんだね。


「きゃっ!」


廊下を歩いていると、誰かに腕を捕まれた。


そのまま、誰も居ない教室に連れ込まれた。


「今日は帰って来るんだろうな?」


「龍矢・・・」


「どうなんだ?」


「帰るよ。」


それだけ答えて、教室を出ようとした。