それなのに。


私は・・・


ごめんね。


大切な仕事。


ダメにしちゃった。


その夜。


私は気になっていることを、龍矢に聞いた。


「ねぇ、龍矢。」


「なに?」


「どうして先生になったの?」


「なんだよ、いきなり。」


「教えて。」


「俺は幼いときから、この会社を継ぐことが当たり前だと思ってた。」


「うん。」


「別にそれが嫌だったわけじゃないし、むしろ早くこの会社を継いで、もっと立派な会社にしたかった。」