龍矢の予想とは違って。


日に日に、噂が広がっていく。


「ねぇ、誰だと思う?」


「絶対、生徒と先生だって。」


友達とお昼を食べながら。


会話はやっぱり、そこにたどり着く。


「あれ?美和。お弁当、減ってないよ。」


「あはっ。ちょっと頭痛くて。」


「やだ、風邪?受験生にうつさないでよ。」


「わかってます。」


お弁当をしまって。


「ちょっとトイレ。」


席を立った。


頭が痛いのは。


風邪なんかじゃない。