「失礼します。龍矢様、お客様です。」


「客?通して。」


「かしこまりました。」


「誰だろうね?」


「さぁ?」


しばらくして、またドアが開いた。


「龍矢、久しぶり!」


「沙羅!」


誰?


沙羅と呼ばれた女の人は。


いきなり龍矢に抱きついた。


「お前、イギリスに行ってたんじゃないのか?」


「帰って来たの。」


「そうか。」


「なーに。それだけ?」