「なぁ、立ってないで居間でも行ったら?」


「そうね。お土産もあるし。」


「りゅーや。」


「うるさい。」


抱っこされたまま、離してくれない。


みんなで移動する。


「で、なんでいきなり戻って来たんだ?」


ソファーに座ったとたん、龍矢が口を開いた。


「お前たちが結婚して、一回も顔見てなかったしな。」


「そうそう。久しぶりに日本に来たくなって。」


「電話で、美和と結婚しろって言ってからもう1年以上だぞ。」


「あら、いいじゃない。新婚生活、楽しめたでしょ?」


「そーゆー問題じゃないだろ?いきなり結婚しろって言ってきて、しかも相手が生徒だろ?」


「なによ。わかったって、あっさり頷いといて。」


そう言って、お義母さんがこっちを向いた。