トントン


「はーい。どうぞ。」


寝室のドアを、叩く音がした。


「失礼します。お手紙をお持ちいたしました。」


わっ、来た!


「ありがとうございます。」


メイドさんから、それを受け取る。


あった。


三木美和様。


高校卒業したら、苗字変えるつもりだったから。


受験のときも、三木で受けたんだ。


うっ。


なかなか、開けられない。


「早く、開けろよ。」


「わかってるってば。」