「龍矢。」


「どうだった?」


「たぶん、大丈夫だと思う。」


「そっか。」


「うん。」


「帰るか。」


「うん。」


車に乗って思った。


今日って、土曜日だ。


ってことは、龍矢は会社だったはず。


今の時間なら、確実仕事中。


「龍矢、仕事は?」


「抜け出してきた。お前、家まで送ったらすぐ戻る。」


「えっ?だったら、駅でいいよ。その方が、早く会社戻れるでしょ。」


「いいから。」