美和がくしゃみをした。


ちょっと、ふざけ過ぎたか。


俺は、美和の制服を拾うと袖を通させた。


「自分で着れるから。」


「心配しなくても、ちゃんと着せてやるよ。」


ひとつ、ひとつ。


ボタンを閉めていく。


「慣れてるだろ?」


「えっ?」


「お前、朝起きたときなんでちゃんとパジャマ着てるか不思議に思ったことないのか?」


「・・・そーいえば。」


美和の顔が、真っ赤になった。


「その衣装、持って帰ってこいよ。」


龍矢が教室を出てくとき、そう言った。


「みんなに見せる前に、俺がじっくり見といてやる。」