『ありがと...。』


『また耳障りな声を聞かされるよりはましだ。』


そう言うと別のソファーに足を組んで座る。


(足...長っ! )


優雅に腰掛け、両手は軽く膝の上に組んでいる王子。

長めの前髪が額に軽くかかっている。


その瞳があたしを見詰めるだけで。


凄く悪い事をしたような、逃げ出したい気持ちになってしまう。


『.....っ。』


目を反らすと。


『舞...今にお前は俺なしでは要られなくなる。』