「アイツのために……。いや、アイツだけじゃない。これからの将来を担う、俺の愛する生徒みんなに、何かしてやれたら……」




紺野先生……俺と似てるわ……



「……分かります」



俺がそう言うと、先生は俯いていた顔を上げた。



「そうだと思いました。保健室で話をした時、同じだって……似てるって……」


「……せやけど……安藤はみんなの優しさを同情だと怒る子ではないと思う。本当に優しい子や。逆に、先生に気を遣わせて、申し訳ないと思う子や。俺は……彼女のフォローはしたい。彼女だけやない。生徒たち、みんなや」